労働問題

1. はじめに

 「元社員からの残業代請求について、どのように対応すればいいか」
 「社員が退職する際に注意すべき点は何か?」
 「元社員が、当社と競業するような事業を行っている。どのような対応が可能か」

 企業活動を継続する上で、「労働者」(人)の問題は避けて通ることができないと言えます。
 当事務所は、企業側・使用者側の代理人として、労働問題(残業代請求訴訟など)に取り組んできました。労働基準法などの労働法に関するトラブルにおいては、労働者保護の必要性と企業経営の必要性とのバランスを考えなければならないと考えています。
 以下、労働問題(個別的労働関係)のポイントを列記します。

2. 雇用する際の労働問題

 雇用する際、使用者側は、賃金や労働時間、就業場所や業務内容等の労働条件を明示しなければなりません(労働基準法15条1項)。
 もっとも、労働契約の書面化までは義務づけられてはいません(できる限り書面により確認する、と規定されています。労働契約法4条2項)。
 ただ、後日トラブルになった場合のことを考えると、やはり契約書を作成しておくことが望ましいといえいます。

3. 労働条件(労働時間・賃金など)

 労働条件のうちで問題となりやすいのが、やはり賃金・労働時間(時間外労働など)、そして就業場所(配置転換など)の点です。
 不況の影響により、賃金カットや労働時間の短縮という問題が増えているように思います。
 また、いわゆるサービス残業などの残業代の問題についても、今までは潜在的な問題でとどまっていたものが、法的に請求できるのであれば請求するという状況に変わりつつあるように思います。
 適切な労務管理が重要であることは言うまでもありませんが、今までの対応の見直しが迫られているのかも知れません。

4. 退職における労働問題

 労働契約が終了する際、両者納得して円満に終了すれば問題はありませんが、そうでない場合には問題が生じることがあります。
 一般的な労働契約の終了事由としては、(1)期間の定めのある場合おける期間の満了、(2)合意解約、(3)定年制、(4)辞職、(5)解雇があります。
 この中で(5)解雇(使用者による労働契約の解約)が問題になるケースが多いと思います。解雇は、労働者保護の必要性から、客観的に合理的な理由がなければ許されません。
 また、退職の際、労働者が会社の経営上の情報を持ち出して利用しないことや、一定期間等の制限付きで競業しないことを誓う「誓約書」の提出を求める場合も増えています。

5. その他

 最近、労働者のメンタルヘルスの問題が重視されており、使用者側の「心の健康」に対する配慮義務がクローズアップされております。
 また、労働者側においても、ワークライフバランスの重視や働き方の多様性など、変化が見られます。
 労働者派遣法が大きく改正されるなど、労働問題を取り巻く環境は大きく変化しています。
 今後も、人口(労働力)の減少やグローバリゼーションなどの影響により、労働法が改正されることも予想されます。

6. 労働問題に関する法律相談

 以上のように、「労働者(人)」という重要な経営資源についての問題は、経営に重大な影響を与えるといえます。
 また、経営環境の変化の中で労働法・労働環境も大きく変化しています。

 労働問題は、早い対応が最も重要だと思います。労働問題を放置すると、企業にとって大きなダメージを与えかねません。
 当事務所では、企業からの労働問題についてのご相談・ご依頼をお受けしております(→相談)。まずはご相談下さい。